全日本2017 1日目 女子SP

全日本選手権2017 リザルト
東京にて開催。女子SPは、現地時間2017年12月21日(木)に行われた。
現地でほぼ全員の演技を見た。後日テレビ放送で、第3グループ以降の演技を見た。特に印象に残った演技について、滑走順に感想を書いている。フジテレビの解説は荒川静香さん、ナビゲーターは髙橋大輔さん、実況は中村光宏アナ。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。

  • ○:よかった。好き。

  • △:悪くない。まずまず。

  • ×:イマイチ。

  • ?:何とも判断が付きかねる。




●第1グループ
1 山下 真瑚(グランプリ東海クラブ)
■楽曲:ボヘミアン・ラプソディー
■プログラム:△
今季、全日本ジュニア2位。
2Aはよかった。3F!はステップアウトになり、連続ジャンプにできなかったが、3Lz+2Tにしてリカバリー。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
JGPのときより、体の動きが素敵になったなぁと感じた。滑りも良かったと思う。
57.80。


●第2グループ
7 横井 ゆは菜(中京大中京高校)
■楽曲:ライオン・キング
■プログラム:△
今季、全日本ジュニア4位。
3F+3Tはよかった。2Aはお手つき。3Lzはよかった。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
彼女の規格外のダイナミックさ、野放図なワイルドさは、同門の先輩、理華ちゃんに相通じるものを感じる。この稀有な個性を、さらに大きく育てていってほしい。
62.68。

11 荒木 菜那(中京大中京高校)
■楽曲:素敵なあなた
■プログラム:△
今季、全日本ジュニア3位。
3F!+3Tは、きれいに下りているように見えたのだが。3Lzと2Aはよかった。
スピンのレベルは3、3、4。最後のCCoSp4は、バランスを崩してしまい、GOEマイナス。レベルの取りこぼしがもったいない。ステップはレベル3。
スピーディーな滑りに目を見張った。特に序盤のスピードは素晴らしかった。
59.66。


●第3グループ
13 磯邉 ひな乃(中京大学)
■楽曲:海の上のピアニスト
■プログラム:△
昨季、全日本16位。今季、西日本5位。4年連続4回目の出場。
ジャンプは全てきれいに下りたように見えたが、3Lz+3T<、3F!、2A<と、それぞれ減点されてしまい、得点が伸びず。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル2。
初恋がテーマのプログラムにふさわしい、瑞々しい演技だった。やわらかくしなやかな動きが素敵~☆
52.36。

14 紀平 梨花(関西大学KFSC)
■楽曲:カンフー・ピアノ
■プログラム:△
今季、全日本ジュニア優勝。初出場。振付はトム・ディクソン。
3Aと3F+3Tはよかった。3Lzタノの予定がダブルになり、ノーバリュー。
スピンとステップは全てレベル4。特に冒頭のLSp4は、軸が微動だにしない。
2Lzタノは、トリプルを跳べたとしても、ステップから間があったので、厳しいジャッジだと減点されてたかも。
体はよく動いていたし、スケートもよく滑っていた。
66.74。ルッツがトリプルだったら余裕で70点超えでしたな。

16 竹野 比奈(福岡大学)
■楽曲:幻想即興曲
■プログラム:△
今季、西日本9位。2年連続2回目の出場。
3T+3Tはよかった。3LzはGOEちょいプラスだが、-1を出したジャッジが二人いる。ステップから直ちに跳んでいないと見なされたか。2AはOK。
スピンのレベルは3、4、3。中村アナの「スピンが得意」というコメント通り、ポジションを変えても軸が全くぶれず、回転も速く、素晴らしいスピンだった。それだけにレベルの取りこぼしがもったいない。ステップはレベル4。
オケバージョンの「幻想即興曲」。正直あまり編曲が好きじゃなくて乗れなかったが、曲想をよく表現していたと思う。
59.22でSB更新。

17 岩元 こころ(関西大学KFSC)
■楽曲:映画「ピアノ・レッスン」より
■プログラム:△
今季、シニアデビューで、西日本7位。初出場。振付はジェフリー・バトル。
3Lz+3TはOK。3Fはこらえた。2AはOK。長身だから、ジャンプが決まると迫力がある。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル2。
んまぁ! こころさんたらますますキレイになって☆ 滑りも所作もすっかりシニアのおねえさんらしくなっていた。あとはもそっとディープエッジで滑れるようになれば。
56.16。


●第4グループ
19 新田谷 凜(中京大学)
■楽曲:カルメン
■プログラム:△
昨季、全日本11位。今季、西日本2位。振付は鈴木明子。
3F+3Tはよかった。3Lz!はきれいに下りたように見えたのだが、GOEマイナス。2AはOK。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
昨季まで、シャープさが足りないというか、ちょいもっさりしているように感じていたが、だいぶ改善されていた。
ふんわりした動きで曲想をよく表現できていたが、終盤テンポアップして、激しい曲想になるので、そこをもっと力強く演じられるようになれば、さらに素敵な演技になるのではなかろうか。
61.28でSB更新。

20 三原 舞依(シスメックス)
■楽曲:リベルタンゴ
■プログラム:△
今季、GP中国4位、GPフランス4位。振付はブノワ・リショー。
3Lz+3Tはよかった。2A<は転倒。3FはOK。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
力強さとキレがあり、良い演技だったとは思うのだが、いつもよりスケートの伸びがイマイチだったような。普段の彼女なら、もっと伸びやかに滑れてるし、動けてると思う。荒川さんも、「緊張していたのか硬さが見られた」とコメントしていた。
64.27。

21 木原 万莉子(同志社大学)
■楽曲:クリープ
■プログラム:△
昨季、全日本17位。今季、西日本4位。5年連続5回目の出場。中村アナによると、これが現役最後の全日本とのこと。えー!! まだ大学2年生なのに引退しちゃうの!?
6分間練習から、黒スケ衣装&ダウンヘアがめっちゃ目立っていた。全日本でこういうタイプの衣装&髪型を見るのはめずらしい。
3T+3TはOK。3Loはオーバーターン。2AはOK。
スピンのレベルは4、3、3。ステップはレベル2。
今までどちらかというと、清楚で上品なプログラムを滑ることが多かったように思う彼女が、ラストシーズンに、こういうパワフル&セクシーな女性ボーカル曲を選んだというのが感慨深い。表現者として一皮むけたなぁ。
欲を言うと、もっとはっちゃけたパワーとかエネルギーとかが感じられるとなおよかったが、曲想をよく表現し、大人の滑りを見せてくれたと思う。
55.50でSB更新。

22 永井 優香(早稲田大学)
■楽曲:レ・ミゼラブルより「On my own」
■プログラム:△
昨季、全日本24位。今季、東日本優勝。4回目の出場。
3T+3Tはファーストでオーバーターン。3Loと2AはOK。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル2。
昨季の不調が深刻層だったので、非常に心配していたのだが、永井さんの大きなジャンプとシャープな滑りが戻りつつあることが分かり、ほっとした。
「On my own」をこんなに晴れやかに滑っていいものだろうかと思わないでもないが、ボーカルなしだし、旋律は明るく美しいので、合ってなくはないのよね(笑)。
55.25。

24 坂本 花織(シスメックス)
■楽曲:月光ソナタ
■プログラム:△
昨季、全日本7位。今季、西日本優勝、GPアメリカ2位。
3F+3T、3Lo、2Aと、すべてクリーンに着氷。
スピンとステップは全てレベル4。
最後のCCoSp4は、ウィンドミルで勢い余ってバランスを崩しかけ、ひやっとしたが、GOEプラス。ステップは、振付が美しいとは感じられないのだが、動きにキレがあり、独特の魅力がある。
演技後、片手でガッツポーズ。
よく滑っていた。ジャンプ着氷後の伸びが素晴らしい。
73.59でSB更新。得点を見て大興奮の花織ちゃん。超おもろい(笑)。


●第5グループ
25 松田 悠良(中京大学)
■楽曲:Ancora Non Sai
■プログラム:△
昨季、全日本10位。今季、西日本3位。
オルゴール人形を思わせる振付からスタート。
3F<+3Tはファーストが低かった。3Lo<も低かった。2AはOK。
会場ではノーミスに見えたんだけど、回転不足が2つ取られてたか~。でも演技は可憐で瑞々しく、女性ボーカルの美しい歌声をよく表現していた。
55.91。

26 樋口 新葉(日本橋女学館)
■楽曲:ジプシー・ダンス
■プログラム:○
昨季、全日本2位。今季、GPロシア3位、GP中国2位。
2Aの予定がシングルになり、ノーバリュー。3Lz+3Tはよかった。3Fはきれいに下りていたのだが、ステップから直ちに跳んでないように判断したのか、一人のジャッジが-1を出していた。跳ぶ前にたくさんステップは踏んでるんだけど、「ただちに」跳んでないんだよな~。惜しいな~。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
冒頭の2Aのミスは非常に痛かったが、その後、「ミスなんかしましたっけ?」とばかりに勢いを失わず、最後までエネルギッシュにスピーディーに滑り切った。
68.93。

27 宮原 知子(関西大学)
■楽曲:映画「SAYURI」より
■プログラム:○
昨季、全日本優勝、今季、NHK杯5位、GPアメリカ優勝。振付はローリー・ニコル。
美しい背中! 鍛えられた、しなやかな背筋!
3Lz+3T<は高さがなかった。3Loは着氷後、少しぐらついたので、ひやっとした。ステップから直ちに跳んでいないように見えたが、GOEプラス。2Aはよかった。
スピンとステップは全てレベル4。ステップシークエンスの流し目は、いつ見ても何度見てもかっこいい。
美しく力強く、素晴らしい演技だった。細部まで丹念に作りこまれ、極限に磨き上げられた工芸品のよう。
73.23。

28 白岩 優奈(関西大学KFSC)
■楽曲:亜麻色の髪の乙女
■プログラム:△
昨季、全日本6位。今季、NHK杯8位、GPフランス6位。振付は、ジェフリー・バトル。
3Lz!+3Tはきれいに下りていたのだが。ジャンプの質は良かったからか、GOEプラス。2Aは転倒。3Fはよかった。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
今季、見るたびに「うまくなったな~」と感心させられる。
3Fはくるくるターンしてから跳ぶのだが、間を置かず、すぐに跳ぶので、「え、今の3F?」ってビックリする。くるくるターンしてから3Loはよく見るけれど、3Fってあまり見ないよね?
63.33。

29 本郷 理華(邦和スポーツランド)
■楽曲:カルミナ・ブラーナ
■プログラム:◎
昨季、全日本5位。今季、GPカナダ6位、NHK杯7位。6年連続6回目の出場。振付はシェイリーン・ボーン。
3F+3Tは余裕を感じた。3Lz!はGOE加点がつかなかったが、ジャンプの高さと流れはよかった。2Aもよかった。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル4。
GPシリーズより、ジャンプとスピンの質をドカンと上げてきた。ステップシークエンスの素晴らしさは、筆舌にしがたい。神々しく美しく、人間ではないもののよう。音楽のうねりに巻き込まれて、すごく気持ちよかった。
70.48でSB更新。

30 本田 真凜(関西大学中・高スケート部)
■楽曲:The Giving
■プログラム:△
昨季、全日本4位。今季、GPカナダ及びGP中国5位。振付はマリナ・ズエワ。
3F+3Tはよかった。3Loはお手つき。2Aはよかった。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
現地観戦では、理華ちゃんの神演技の直後だったので、感情が飽和状態で、現地観戦のときは、ふわふわしたまま何となく見てしまったんだよね(汗)。
テレビで改めて見ると、相変わらず動きがシームレスかつエフォートレスで素晴らしい。軽やかでなめらかなスケーティングも素敵☆ 3Loのミスが惜しかったなぁ。
66.65。


◆SP順位
左から順位、名前、所属名、得点の順に記されている。
1 坂本 花織(シスメックス)73.59
2 宮原 知子(関西大学)73.23
3 本郷 理華(邦和スポーツランド)70.48
4 樋口 新葉(日本橋女学館)68.93
5 紀平 梨花(関西大学KFSC)66.74
6 本田 真凜(関西大学中・高スケート部)66.65
7 三原 舞依(シスメックス)64.27
8 白岩 優奈(関西大学KFSC)63.33
9 横井 ゆは菜(中京大中京高校)62.68
10 新田谷 凜(中京大学)61.28
11 竹内 すい(大同大大同SC)60.93
12 荒木 菜那(中京大中京高校)59.66
13 森下 実咲(アクアピアスケーティングC)59.43
14 竹野 比奈(福岡大学)59.22
15 山下 真瑚(グランプリ東海クラブ)57.80
16 岩元 こころ(関西大学KFSC)56.16
17 松田 悠良(中京大学)55.91
18 木原 万莉子(同志社大学)55.50
19 渡辺 倫果(青森山田中学校)55.46
20 永井 優香(早稲田大学)55.25
21 磯邉 ひな乃(中京大学)52.36
22 川畑 和愛(N高東京)52.13
23 佐藤 伊吹(駒場学園高校)50.84
24 加藤 利緒菜(中京大学)49.53
25 大矢 里佳(明治大学)48.49
26 細田 采花(関西大学)47.15
27 森 千夏(明治大学)46.37
28 中塩 美悠(広島スケートクラブ)44.60
29 河西 萌音(山梨学院大学)42.75
30 廣谷 帆香(八戸工大一高)38.17


◆総評
1日目のチケットだけ入手できたので、現地観戦してきた。

さて、SP1位は花織ちゃん。GPアメリカの勢いそのままに、すっばらしい演技でTESは唯一の40点超えでトップ。PCSも宮原>>樋口>本郷>坂本と、4位の高評価。久々に彼女の演技を生で見たのだが(2シーズンぶりか)、スケーティングのスピードと動きのなめらかさが別人のように進化していた。ジャンプの前後でスピードがまったく落ちないんだよね。すごい。

2位は宮原さん。PCSが頭一つ抜けてトップだが、それも納得の滑りだった。上手く説明できないが、他の選手とは何かが明らかに違う。ジャンプはまだ完全には戻ってないようだけど、他の部分は、前より確実に進歩している。

3位は理華ちゃん。この日のマイベストパフォーマンス賞は、彼女に捧げたい。ものすごく心揺さぶられた。大好きなプログラムの神演技をじかに見られて、最高に幸せ!! ありがとう、理華ちゃん!!

4位はわかば様。2Aがシングルになるという痛恨のミス(泣)。でもそこで崩れることなく演技をまとめられたのは、実力のある証。PCSは、宮原さんに次いで2位と評価されているので、FSのわかばボンドでぜひとも盛り返してほしい。

5位は紀平さん。3Aの安定感が半端ない。簡単なジャンプなのかと錯覚してしまいそう(汗)。ジュニアではSPから3Aを跳べないから、3Aを入れた練習をずっとしてきたわけじゃないだろうに。
マスコミには3Aばかり取り上げられがちな紀平さんだが、荒川さんも中村アナも「3Aだけじゃないんだよ!」ということを、きちんと話してくれていて嬉しかった。

6位は真凜ちゃん。3Loのミスはあったが、GPシリーズの後、さらに練習を積み重ねて仕上げてきたことがうかがえる演技だった。

7位は三原さん。今季のSPは新しい挑戦のプログラムで、振付も素敵だと思うのだが、なかなかクリーンに滑れなくてなぁ…。
安藤さんが、スポナビのコラムで、わたしが彼女のSPにずっと抱いていたモヤモヤを全て明確に言語化してくれた上に、より愛情深く、前向きなコメントをしていて、「さすが安藤さん☆」と思いました。

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

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