全米2018 7日目 男子SP

全米選手権2018 リザルト
サンノゼにて開催。男子SPは、現地時間2018年1月4日(木)に行われた。
Jスポーツの放送で全員の演技を見た。特に印象に残った演技について、滑走順に感想を書いている。解説は杉田秀男さん、実況は赤平大アナ。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。

  • ○:よかった。好き。

  • △:悪くない。まずまず。

  • ×:イマイチ。

  • ?:何とも判断が付きかねる。




●第1グループ
2 Jordan Moeller, Northern Ice SC ジョーダン・モーラー
■楽曲:Tribal Gathering
■プログラム:○
昨季、全米10位。
4S>は転倒。3Aの予定がシングルになり、ノーバリュー。3Lz+3Tは転倒。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル2。曲想に合った、力強く激しい表現ができていた。
動きにキレがあり、エキゾチックな曲想をよく表現していたのだが、ジャンプ全てでミスをしてしまった。でも、ユニークな振付のプログラムでなかなかおもろい。クリーンな演技が見たかったなぁ。
55.35。

4 Max Aaron, Broadmoor SC マックス・アーロン
■楽曲:レ・ミゼラブル
■プログラム:△
昨季、GP中国4位、全米9位。今季、GP中国3位、GPフランス7位。
4T+3Tの予定が、4Tがステッピングアウトし、連続ジャンプにならず。4Sはお手つき。3Aはバランスを崩し、加点なし。
スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル4。
う~ん…動きは悪くなかったと思うのだが、ジャンプが…ジャンプが~~(泣)。
杉田さん曰く、「彼の実力を考えると、たいへん不本意なSP」とのこと。…ですよね…。キスクラで、マックスが魂が抜けたような顔してる…。
74.95。


●第2グループ
6 Sean Rabbitt, Glacier Falls FSC ショーン・ラビット
■楽曲:Somewhere in Time
■プログラム:◎
昨季、全米8位。
3F+3Tと2Aはよかった。3Lzもきれいに下りたが、-1を出したジャッジが二人いるのは、ステップから直ちに跳んでいないと見なされたのか。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
4回転も3Aもないけれど、「それが何か?(ドヤ顔)」と言い切れるほど、すっっっばらしい演技だった。丹精こめて細部まで磨き上げられたプログラムが見られて、本当に幸せ~☆
キスクラからの呼びかけの第一声が日本語(笑)。いつも日本に親愛の気持ちを示してくれてありがとう~☆
73.22。

7 Emmanuel Savary, University of Delaware FSC エマニュエル・サヴァリ
■楽曲:A Bachelor in Paris
■プログラム:○
両親がジャマイカ出身。昨季、全米13位。3年連続3度目の出場。
だいぶ体つきがしっかりしてきた。背が伸びたかな?
3F+3Tタノはよかった。4Sの予定がダブルになり、ノーバリュー。2AはOK。
スピンのレベルは3、2、4。ステップはレベル2。明るくリズミカルな曲想を、軽快に生き生きと表現していた。
4Sの予定がダブルになってしまったが、めっっっちゃうまくなってて驚いた。昨季とは別人のようだ。振付とはいえ、投げキッスするんだもんな。例えるなら、無口で無表情で無愛想だった人が、突然、表情豊かで人懐っこいおしゃべり好きになったくらいの衝撃を受けた。
64.65。

8 Aleksei Krasnozhon, Dallas FSC アレクセイ・クラスノジョン
■楽曲:Korobushka by Nikolai Nekrasov, performed by Bond
■プログラム:△
昨季、JGPファイナル5位、全米ジュニア優勝、世界ジュニア8位。今季、JGPファイナル優勝。初出場。
3LzはOK。3Aはよかった。3F+3LoはOK。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
よく滑っていたし、体もよく動いていた。シニアのおにいさんたちと一緒に滑っていても遜色なかったと思う。
終盤のテンポアップは、これまで見た中で、一番よかったんじゃなかろうか。でも欲を言うと、まだちょいアップアップ感があるので、もそっと余裕に演じられたら最高なんだけど。
赤平アナによると、2014年にロシアからアメリカに引っ越してきて、アメリカ所属の選手になったらしい。アメリカに来てまだ4年なんだということに驚かされた。キスクラでのふるまいは、根っからの陽気なアメリカンにしか見えないから、もっと小さいころにアメリカに来たのかと思ってたんだよね。
82.58。

9 Timothy Dolensky, Atlanta FSC ティモシー・ドレンスキー
■楽曲:Awake My Soul
■プログラム:△
3Lzタノは素晴らしい。3Aはステッピングアウト。3F+3TはOK。
スピンとステップは全てレベル4。
終始力がみなぎっていた。スピードに乗ってよく滑っており、躍動感あふれる演技だった。
杉田さんが、「全体としては良い動きをしていた。構える部分が少ない。コントロールされた動きをしていた」とほめていた。
85.06。PCSが40点台!

10 Alexander Johnson, Braemar-City of Lakes FSC アレクサンダー・ジョンソン
■楽曲:Legends
■プログラム:△
昨季、全米6位。8年連続8度目の出場。
3Aはよかった。3Lz+3Tの予定が、セカンドがダブルに。3FはOK。
スピンのレベルは3、3、4。CCSp3の入りで軸が少しぶれたが、GOEプラス。ステップはレベル4。
音楽表現やボディームーブメントがほんと魅力的だわ~☆ 全米を見る楽しみの一つが、彼の演技を見られること。今年もまた見られて嬉しい☆
79.60。


●第3グループ
11 Grant Hochstein, SC of New York グラント・ホックスタイン
■楽曲:映画「ムーラン・ルージュ」より Your Song
■プログラム:△
昨季、全米4位、四大陸9位。今季、GPロステレ11位、GP中国9位。
赤平アナによると、彼は今季で引退するそうなので、これが最後の全米となる。そしてやはり「Your Songは、キャロライン・ジャンに捧げる曲」とのこと。うん、わかってたよ(笑)。
4T+3T、3A、3Lzと、すべてクリーンに着氷。今大会初のクワド成功。
スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル4。
演技後、場内スタオベ&大喝采。実況陣も同時に「素晴らしい!」(笑)。
わたしが見てきた中で、間違いなく、グラント・ホックスタイン史上最高の演技だった。泣けた。
杉田さんが、「全身に気持ちがあふれていて、迫力があった。見ている人を引き込んでいる。不安を感じさせるようなところがほとんどない。体は大きくないが、大きく見せる演技をしていた。彼の演技はこれまで何度も見ているが、これだけ素晴らしいのは初めて見た」とほめちぎっていた。杉田さんがこんなに「素晴らしい」と何度も言うなんて、めったにない。
GPシリーズではあんなにジャンプが不調そうだったのに、ここまで仕上げてくるとは…すごいよ、グラント…(感涙)。
92.18。

13 Ross Miner, SC of Boston ロス・マイナー
■楽曲:Cosmic Superhero by Bart van Wissen
Magic Cure by Inkmash
Downtown by Macklemore, Ryan Lewis feat. Eric Nally
■プログラム:△
昨季、GP中国9位、全米5位。今季、GPアメリカ6位。
3Lzは素晴らしい。3Aはよかった。3F+3Tはフリップに!がつき、加点なし。
スピンとステップは全てレベル4。
演技後、ガッツポーズ。
杉田さんが言っていたように、前半慎重かなという印象を受けたが、途中からどんどん勢いが増していって、終盤のステップシークエンスは音楽との一体感が素晴らしかった。
88.91。

14 Vincent Zhou, SC of San Francisco ヴィンセント・ジョウ
■楽曲:Chasing Cars
■プログラム:○
昨季、JGP横浜2位、JGPタリン3位、全米2位、世界ジュニア優勝。今季がシニアデビューで、GP中国4位、GPフランス9位。
4Lz+3Tタノは素晴らしい。4F<は高い。3A<は転倒。
スピンとステップは全てレベル4。
3Aの転倒で、実況陣がそろって「あ~!」と叫んだのがウケた(笑)。まぁわたしも同じ気持ちだったけども。
3Aの転倒以外のエレメンツはよかったし、音楽表現も素敵。さわやかかつ軽やかで、春のそよ風のような演技だった。
89.02。

15 Jimmy Ma, SC of New York ジミー・マ
■楽曲:Propaganda
■プログラム:○
昨季、全米20位。昨季から継続のプログラム。
3LzはOK。-1を出したジャッジが二人いるが、ステップから直ちに跳んでいると見なされなかったか。3Aはよかった。3F+3Tはステッピングアウト。
スピンのレベルは3、3、4。ステップはレベル3。
3.3Aよ。スピン。つなぎがヒップホップな曲想を歯切れよくパワフルに。33すて。スピン。ステップ、スピン。
ユニークで独創的でおもろいプログラム。ステップシークエンスやつなぎの動きに躍動感とキレがあり、見ごたえがあった。
杉田さん曰く、「クラブ系の音楽は、はっきりテンポやリズムが分かるだけに、ちょっとでもずれるとすぐ分かるから難しい」とのこと。岡部さんも同じこと言ってたなぁ。
75.28。


●第4グループ
16 Nathan Chen, Salt Lake Figure Skating ネイサン・チェン
■楽曲:Nemesis by Benjamin Clementine
■プログラム:○
昨季、GPファイナル2位、全米優勝、四大陸優勝、ワールド6位。今季、GPファイナル優勝。
新衣装にチェンジ。でもメインが黒なのは変わらず(笑)。髪を切ってスッキリした。
4F+3Tは素晴らしい。4Tは加点が1.86も出てるけど、直前のステップ、足りないんじゃないかなぁ。3Aはステッピングアウト。
スピンとステップは全てレベル4。CCoSp4に入る前のくるくるターンが男性ボーカルの声の波と合っている。すごい。ステップシークエンスは情熱大爆発!な感じで素敵だった。
4Lzの代わりに4Tを入れ、後半に配置。
杉田さん曰く、「選手もコーチも、全米で勝つのは当たり前と思っているだろう」とのこと。うん、だよね。わたしもそう思ってるもの。
104.45。杉田さんが、「まぁ、よく出ましたね~」と笑ってコメント。

18 Andrew Torgashev, Panthers FSC アンドリュー・トルガシェフ
■楽曲:Moonlight Sonata
■プログラム:△
昨季、JGPモルドヴィア杯2位、全米11位、世界ジュニア25位。今季、JGPファイナル6位。
3Aは構えが長いが、クリーンに着氷し、GOE 1.00。3Fはよかった。3Lz+3Tはオーバーターン。
スピンとステップは全てレベル4。ステップシークエンスは大きく体を動かして、ドラマティックな曲想をよく表現していた。
怪我のため、JGPファイナルではボロボロだったので、心配していた。ジャンプはまだ本調子じゃなさそうだが、ファイナルのときより動きが良くなっていて、ほっとした。本人も嬉しそう。
81.32。おお~、高得点が出た! よかった~。

19 Adam Rippon, SC of New York アダム・リッポン
■楽曲:Let Me Think About It (Eddie Thoneick Remix) performed by Ida Carr feat. Fedde Le Grand
■プログラム:○
今年1月に左足を骨折。昨季、GPファイナル6位。今季、GPファイナル5位。昨季から継続のプログラム。振付はジェフリー・バトル。
3F+3T、3A、3Lzと、すべてのジャンプをクリーンに着氷。
スピンとステップは全てレベル4。FCSp4は、リズムを刻む音に、回転がバッチリ合っていた。すごい。
33.余計な力が抜けた感じ。3A.スピン。リズムを刻む音に回転がバッチリ合っている。3Lz。スピン。ステップ。スピン。
余計な力が抜けていながらもパワフルで、素晴らしかった。
杉田さんが、「今シーズンで一番いい演技ではないか。素晴らしい。一つ一つの音をしっかりつかまえていた。本当に素晴らしい。ジャッジがチェックする場所がない。スピンもステップもレベル4だろう。ジャンプを見ていて、まったく不安を感じさせなかった。本人にとっては、これ以上ないというくらいの演技だったと思う。これまでとはイメージチェンジしたプログラムで、完成度の高い演技をしたのは素晴らしい」とほめちぎっていた。
キスクラで本人もコーチ二人も最高に幸せそう。
96.52。高得点が出、アダムが超笑顔でWピース☆

20 Jason Brown, Skokie Valley SC ジェイソン・ブラウン
■楽曲:The Room Where It Happens (from "Hamilton") by Lin Manuel Miranda
■プログラム:○
昨季、GPアメリカ2位、全米3位、四大陸6位、ワールド7位。今季、GPファイナル6位。
3Aは足をついた。3F+3Tと3Lzは素晴らしい。
スピンとステップは全てレベル4。
音楽との調和は申し分ない。キレッキレに踊りまくっていた。
杉田さん曰く、「彼の体のやわらかさというか、その使い方は素晴らしい。他の人に真似できない動き。リッポンの非常にシャープな動きと、彼の柔軟性に富んだ、次から次へと展開していく動きは対照的だが、二人ともPCSで評価される」とのこと。
93.23。

21 Tomoki Hiwatashi, DuPage FSC 樋渡 知樹
■楽曲:Emerald Tiger by Vanessa Mae
■プログラム:△
昨季、JGPジェルヴェ3位、全米15位。今季、JGPリガ杯及びJGPエーニャ/ノイマルクト3位。
4T<は転倒。3Aはオーバーターン。3Lz+3Tの予定が、セカンドがダブルに。
スピンのレベルは3、3、4。最後のCCoSp4は少し軸がぶれたが、GOEプラス。ステップはレベル3。
キレがあり、よく動いていたのだが、ジャンプ全てにミスが…(泣)。今季JGPの演技を見て、すごく成長していたから、全米楽しみにしてたのに…。
63.48。


◆SP順位
左から順位、名前、国名、得点の順に記されている。
1 Nathan Chen, Salt Lake Figure Skating 104.45
2 Adam Rippon, SC of New York 96.52
3 Jason Brown, Skokie Valley SC 93.23
4 Grant Hochstein, SC of New York 92.18
5 Vincent Zhou, SC of San Francisco 89.02
6 Ross Miner, SC of Boston 88.91
7 Timothy Dolensky, Atlanta FSC 85.06
8 Aleksei Krasnozhon, Dallas FSC 82.58
9 Andrew Torgashev, Panthers FSC 81.32
10 Alexander Johnson, Braemar-City of Lakes FSC 79.60
11 Jimmy Ma, SC of New York 75.28
12 Max Aaron, Broadmoor SC 74.95
13 Sean Rabbitt, Glacier Falls FSC 73.22
14 Emmanuel Savary, University of Delaware FSC 64.65
15 Tomoki Hiwatashi, DuPage FSC 63.48
16 Sebastien Payannet, Los Angeles FSC 61.29
17 Scott Dyer, All Year FSC 60.17
18 Daniel Kulenkamp, FSC of Southern California 60.15
19 Ben Jalovick, Centennial 7k SC 56.12
20 Jordan Moeller, Northern Ice SC 55.35
21 Kevin Shum, SC of Boston 52.04


◆総評
サンノゼのお客さんは、非常にノリがよく、良い演技には、盛んにフォーフォーキャーキャー叫んでいた。SPが終わった後は、みんな咽喉がガラガラにかれているんじゃなかろうかと心配になるほど(笑)。

SP1位はネイサン。3Aの調子はイマイチっぽいが、他は問題なさそう。まぁ彼の場合、オリンピックには確実に行けるだろうという立場なので、全米ではまだ調子を上げ切ってないのかも。

2位はアダム。2年ぶりの全米で、自分の強みを生かし、極限までプログラムの質を高めてきた。

3位はジェイソン。今季はジャンプがいまいち不安定なので、心配していたのだが、3Aのミスはありつつも、卓越した音楽表現とボディームーブメントが見られた。PCSはトップ。ちなみにPCSの高さは、ジェイソン>アダム>ネイサンの順。

4位はグラント。男子SPのマイ・ベスト・パフォーマンスは彼!! キャロちゃんに捧げるのに、これ以上ないほどふさわしい、涙腺直撃の演技だった。最高だー!!

5位はヴィンス。彼は4Lzと4Fという飛び道具を持っているので、FSで逆転表彰台も十分ありえる。PCSでも42点台を出し、高い評価を受けているので、まだまだ勝負の行方はわからんぞ~。

6位はマイナー。GPアメリカとは別人のようにキレがあり、今季ベストの演技だった。…がしかしだがしかし。彼の場合、問題はFSなんだよな~。ここ2シーズン続けて、SP:神演技→FS:大失速が続いているので、今季こそは!! クリーンなFSを!!(祈念)

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

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