全米2018 8日目 女子FS

全米選手権2018 リザルト
サンノゼにて開催。女子FSは、現地時間2018年1月5日(金)に行われた。
Jスポーツの放送で全員の演技を見た。特に印象に残った演技について、滑走順に感想を書いている。解説は鈴木明子さん、実況は小林千鶴さん。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。

  • ○:よかった。好き。

  • △:悪くない。まずまず。

  • ×:イマイチ。

  • ?:何とも判断が付きかねる。




アシュリー・リンとポリーナ・エドマンズがFSを棄権した。

●第2グループ
6 Tessa Hong, Los Angeles FSC テッサ・ホン
■SP順位:13,得点:55.82
■楽曲:I love Paris 他
■プログラム:△
JGPシリーズからプログラムを変えてきた。
3Lz<<は転倒。3Fの予定がダブルになり、転倒。連続ジャンプが2つしか入らず。
スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル4。コレオのスパイラルがきれい。
成功したジャンプは流れがあって良かった。姿勢や所作がとても美しい。
フリー101.04、総合156.86。


●第3グループ
11 Courtney Hicks, All Year FSC コートニー・ヒックス
■SP順位:11,得点:57.81
■楽曲:アメイジング・グレイス
■プログラム:△
3F+3Lo<は着氷が乱れた。3Sの予定がシングルになり、転倒。3Lzはお手つき。3Fはステッピングアウト。連続ジャンプが2つしか入らず。
スピンとステップは全てレベル4。
ジャンプのミスが目立ってしまったが、序盤はしっとりと、後半からどんどん盛り上がっていき、終盤朗々と歌い上げるボーカルを、情感たっぷりに表現していた。
フリー107.67、総合165.48。

12 Hannah Miller, Lansing SC ハナ・ミラー
■SP順位:12,得点:57.57
■楽曲:映画「ハンガー・ゲーム」より
■プログラム:○
3Lzの予定がダブルになり、eが。3T+2A+SEQは着氷が乱れた。3T<<は転倒。他にも回転不足を取られたジャンプがいくつかあった。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。独創的な振付で、流れるように演じていた。
クールな女性ボーカルのプログラム。スピードに乗ってよく滑っていた。
フリー91.57、総合149.14。

13 Caroline Zhang, All Year FSC キャロライン・ジャン
■SP順位:10,得点:60.29
■楽曲:映画「ミッション」より
■プログラム:△
3Lzにeが。3T<はきれいに下りたように見えたのだが。3Loと3Fは転倒。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。スケートの伸びがほしい。終盤のコレオは、イーグル、イナバウアー、スパイラルと、しっかり見せてくれた。
3Lo+3Loを跳べなかったが、最後の2Aに1Tをつけ(2Tだと3回跳んだことになり、ノーバリューになっていた)、連続ジャンプを3つ、きっちり入れてきた。さすがベテラン。冷静な判断である。
フリー96.09、総合156.38。

14 Starr Andrews, Los Angeles FSC スター・アンドリューズ
■SP順位:8,得点:62.55
■楽曲:One Moment in Time
■プログラム:△
千鶴さんによると、自身の歌声によるプログラムらしい。スケート同様、歌も上手だな~。知らなきゃプロのシンガーが歌ってると思っただろう。
すべてのジャンプをクリーンに着氷。3Lzはなし、3Fは1本、3T+3Tというジャンプ構成。
スピンとステップは全てレベル4。
演技後、両手で顔を覆う。場内スタオベ&大喝采。
ジャンプがきれいで安定しているし、スピンも上手だし、スケーティングや音楽表現もよかった。アメリカの選手らしく、ポジションやラインもきれい。あとはこれから迎えるであろう、成長期をうまく乗り切れられれば。今後の活躍が楽しみだ。
フリー127.36、総合189.91。

16 Amber Glenn, Dallas FSC アンバー・グレン
■SP順位:9,得点:61.62
■楽曲:レッド・バイオリン
■プログラム:△
3Loの予定がダブルに。3F<は!がつき、足をついた。3Sの予定がシングルに。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。力強さとキレがほしい。
不穏で激しい曲想に負けているような印象を受ける。「レッド・バイオリン」は、やはり表現が難しいんだなぁということを、改めて感じさせる演技となってしまった。
あと、LSp4でいったんプログラム終了したように見せてから、最後の要素のコレオに入るのだが、この構成どうなんだろう…。見ている方もスピンで終わったのかなと思い、緊張感が解けちゃうんだよね…。
フリー106.44、総合168.06。

第3グループに終わって、トップはスター・アンドリューズ。


●第4グループ
17 Mariah Bell, Rocky Mountain FSC マライア・ベル
■SP順位:6,得点:65.18
■楽曲:映画「ウエスト・サイド・ストーリー」より
■プログラム:△
2Aは転倒。
スピンのレベルは4、1、4。あ~、CCoSp1でレベルを取りこぼしてしまった~。ステップはレベル3。
ちょいちょい危なっかしいジャンプはあったが、「ぜったい減点はとらせんぞ!!」という気迫を感じた。「クリーンプログラムくるかーー!?」と興奮して見ていたら、最後の最後で2Aの転倒…オーノー!!(絶叫)
いやでも他はすごくよかった。今季ベストの演技だったと思う。曲想の違いをみごとに演じ分け、スケートもよく滑っていた。
フリー127.16、総合192.34。現時点で総合1位。

18 Ashley Wagner, SC of Wilmington アシュリー・ワグナー
■SP順位:5,得点:65.94
■楽曲:映画「ラ・ラ・ランド」より
■プログラム:○
薄紫の衣装がとってもきれい。
3Lo+1Lo+3Sの予定が、サードがシングルに。3Lz<に!がつき、足をついた。
スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル3。
2A。33.スピード。22タノ。スピン。なめらか。ソリッド。改装している感じ?滑る。311.ステップ。3F。3Lo。3Lz足どうか。コレオ。スピン。
アシュリー・ワグナー史上、もっともよく滑っていたのではなかろうか。スケーティングが本当に美しく伸びやかで、ゴージャスだった。
「ラ・ラ・ランド」は今季いろんな選手が使っていて、多かれ少なかれ編曲に意識がいく部分があったのだが、彼女の場合、演技にすっかり引き込まれ、編曲が全く気にならなかった。
フリー130.25、総合196.19。現時点で総合1位。場内の観客から得点にブーイング。アシュリーの顔も硬い…。

19 Angela Wang, Salt Lake Figure Skating アンジェラ・ワン
■SP順位:4,得点:67.00
■楽曲:Experience
■プログラム:△
3F<は着氷が乱れた。3Sの予定がダブルに。2A+2Tはこらえた。最後のジャンプ3つにミスが出た。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。
前半はすごくスケーティングに伸びがあったのだが、後半少し硬くなってしまった。疲れが出たか。
フリー121.01、総合188.01。現時点で総合4位。

20 Mirai Nagasu, Pasadena FSC 長洲 未来
■SP順位:2,得点:73.09
■楽曲:ミス・サイゴン
■プログラム:△
3Aは着氷が乱れた。3Lz<+2Tは、ファーストで足をついた。最後のジャンプ3Loを下りたとたん、ぐっと力強くガッツポーズ!
スピンとステップは全てレベル4。ステップシークエンスの強い音の表現がかっこいい。
演技後、いや最後のLSp4を回っている途中で、観客が次々立ち上がるのが見えた。場内スタオベ&大喝采。
終盤のステップシークエンスとコレオに対し、ずっと物足りなさを感じていたのだが、ここにきてようやく!! きたーー!!という感じだった。いやでも正直もっとできる!! もっとほしいと思うけども(欲張りですいません)。
最後までスピードが落ちず、キレッキレに滑りまくっていた。未来ちゃんのシャープな滑りが戻ってきた!!
得点が出る前から、キスクラで未来ちゃんが泣いてる…。
フリー140.75、総合213.84。現時点で総合1位。3位以内が確定し、両手で顔を覆う未来ちゃん。両脇のコーチ二人も大喜び。

21 Karen Chen, Peninsula SC カレン・チェン
■SP順位:3,得点:69.48
■楽曲:タンゴ・ジェラシー
■プログラム:○
3F<にeが。3S<<は着氷が乱れた。他にも回転不足が取られたジャンプがいくつかあった。
スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル3。
リンク脇のコーチのもとに来たカレンが泣いてる…。すっごいプレッシャーだったんだな…。そんな中、よく頑張ったよ~、強かったよ~。
今季ベストの演技ではなかろうか。スピードに乗って、よく滑っていたし、動きにキレと力強さがあった。
フリー129.11、総合198.59。現時点で総合2位。

22 Bradie Tennell, Skokie Valley SC ブレイディ・テネル
■SP順位:1,得点:73.79
■楽曲:シンデレラ
■プログラム:△
2A<+3Tは流れの中で跳んでいたが、GOEマイナス。
スピンとステップは全てレベル4。FCCoSp4の軸が少しぶれたが、GOEプラス。
場内スタオベ&大喝采。
SP1位&最終滑走で、ほぼクリーンな演技をやってのける心の強さよ。ジャンプに安定感があり、安心して見ていられた。プログラムの流れが途切れず、スケートがよく滑っていた。
フリー145.72、総合219.51。総合1位に確定。


◆総合順位
左から総合順位、名前、国名、SP順位、SP得点、FS順位、FS得点、総合得点の順に記されている。
1 Bradie Tennell, Skokie Valley SC 1 73.79 1 145.72 219.51
2 Mirai Nagasu, Pasadena FSC 2 73.09 2 140.75 213.84
3 Karen Chen, Peninsula SC 3 69.48 4 129.11 198.59
4 Ashley Wagner, SC of Wilmington 5 65.94 3 130.25 196.19
5 Mariah Bell, Rocky Mountain FSC 6 65.18 6 127.16 192.34
6 Starr Andrews, Los Angeles FSC 8 62.55 5 127.36 189.91
7 Angela Wang, Salt Lake Figure Skating 4 67.00 7 121.01 188.01
8 Amber Glenn, Dallas FSC 9 61.62 9 106.44 168.06
9 Courtney Hicks, All Year FSC 11 57.81 8 107.67 165.48
10 Tessa Hong, Los Angeles FSC 13 55.82 11 101.04 156.86
11 Caroline Zhang, All Year FSC 10 60.29 14 96.09 156.38
12 Franchesca Chiera, Panthers FSC 14 53.85 13 97.14 150.99
13 Hannah Miller, Lansing SC 12 57.57 16 91.57 149.14
14 Kaitlyn Nguyen, Los Angeles FSC 17 46.30 12 99.90 146.20
15 Brynne McIsaac, Broadmoor SC 20 43.97 10 101.57 145.54
16 Emmy Ma, SC of Boston 18 45.55 15 92.47 138.02
17 Megan Wessenberg, SC of Boston 22 40.90 17 90.83 131.73
18 Katie McBeath, Westminster FSC of Erie 15 48.53 18 76.11 124.64
19 Vivian Le, Los Angeles FSC 16 46.65 19 75.95 122.60
20 Emily Chan, Dallas FSC 19 44.79 20 59.64 104.43
WD Polina Edmunds, Peninsula SC 7 63.78
WD Ashley Lin, Dallas FSC 21 42.33


◆総評
優勝はテネル。初優勝おめでとう!! SP、FSともに1位の完全優勝である。ジュニアのころから「素敵な選手なのに、クリーンに滑ってもあんまり得点が出ないんだよなぁ」とか「ジャンプが安定しないんだよなぁ」とか思って見ていたが、千鶴さんの話によると、ここ2シーズン、2度も骨折して、なかなか思うように練習が積めなかったらしい。怪我を乗り越えて、みごと全米チャンピオンに!! 本当におめでとう☆

総合2位は未来ちゃん。ここのところずっと全米に間に合わないシーズンが続いていたが、今季ようやく間に合った! よかった! でもFSはTESだけでなく、PCSの面でも、もっともっと伸びしろがあるはず! PCSが上から、テネル>カレン>アシュリー>未来という順なのにも、それが表れていると思う。シーズン後半に向けて、さらにブラッシュアップしてほしい。

3位はカレン。今季はSPもFSもプログラムを何度か変更したり、GPで思うような成績が残せなかったりと、苦しいシーズンを過ごしてきたが、両方昨季のプログラムに戻し、3位に踏みとどまった。実況陣も話していたが、好不調の波が大きい選手なので、調子が悪いときの底上げができるといいなと思う。

4位はアシュリー。フリーのプログラムが本当にものすごく素敵だったので、これで見納めになるなんて耐えがたい。もっと見たい。


◆代表
◇四大陸
スター・アンドリューズ
マライア・ベル
アシュリー・ワグナー

◇平昌オリンピック
ブレイディー・テネル
ミライ・ナガス
カレン・チェン

◇世界ジュニア
スター・アンドリューズ
ティン・シュイ

◇ワールド
ブレイディー・テネル
ミライ・ナガス
カレン・チェン

オリンピックとワールドは1~3位、四大陸は4~6位の選手を送ることになった。アメリカは四大陸にオリンピック代表を派遣しないんだな~。

未来ちゃんが8年越しのオリンピック出場を叶えて、とっても嬉しい。オリンピックでは、SPもFSも3Aをクリーンに決めるところが見たい。
アシュリーがオリンピックにもワールドにも派遣されないのは非常に残念だが、せめて四大陸に派遣されることになって本当に良かった。「ラ・ラ・ランド」がもう一度見られるかと思うと、ワクワクする。

世界ジュニアは6位のスターと、全米ジュニア3位のティン・シュイ。ジュニア年齢規定やミニマムスコアの関係でそうなったらしい。シュイは、JGPシリーズに出たことあるかな? ちょっと記憶にないのだが、わたしの記憶力はザルなので全く当てにならない(汗)。アメリカは層が厚いから、無名の選手がいきなりライジングスター☆とか、珍しくないんだよね。世界ジュニアで演技を見られるのを楽しみに待とう。

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

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