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世界ジュニア2018 4日目 男子FS

世界ジュニア2018 リザルト
ブルガリアのソフィアにて開催。男子FSは、現地時間2018年3月10日(土)に行われた。
ジュニアの年齢規定について、男女シングルは、シーズン初めの7月1日より前に、13歳以上19歳未満となっている。

ライストと動画、テレビ放送で上位の選手を中心に演技を見た。特に印象に残った演技について、滑走順に感想を書いている。
Jスポーツの解説は中庭健介さん、実況は小林千鶴さん。

プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。

  • ○:よかった。好き。

  • △:悪くない。まずまず。

  • ×:イマイチ。

  • ?:何とも判断が付きかねる。




●第1グループ
2 Petr KOTLARIK ペトル・コトラリク(チェコ)
■SP順位:20,得点:60.27
■楽曲:Broken Vow by Josh Groban
■プログラム:△
3Lzはステップアウト。3F+2Tは、ファーストで少しバランスを崩した。連続ジャンプが2つしか入らず。3+3も入らず。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
ジャンプの難度は高くないが、スケーティングと音楽表現が素敵だった。ペトルくんは、表現者として一皮むけつつあるなぁ。来季が楽しみだ。
フリー112.88、総合173.15で、どちらもPB更新。

4 Luc ECONOMIDES リュック・エコノミード(フランス)
■SP順位:21,得点:58.84
■楽曲:Un Amor
■プログラム:△
3Lzは2本とも!が。GOEの加点が付いたジャンプが3F+2Tだけ。着氷がきれいに流れないジャンプがほとんどだった。
スピンのレベルは4、4、3V。ステップはレベル3。
ステップやつなぎの動きはキレッキレなんだけど、エレメンツの質がイマイチなんだよな~。これだと試合で勝てない。音楽表現は魅力満載なのに。フランス男子って、こういうタイプが多くてもどかしい…。
フリー120.71、総合179.55。


●第2グループ
7 Camden PULKINEN カムデン・プルキネン(アメリカ)
■SP順位:17,得点:62.31
■楽曲:12 Etudes, Op. 10-No.1 in C by Frederic Chopin
■プログラム:○
3Lz+1Lo+3Sはルッツに!が。3Fはステップアウト。
スピンのレベルは4、4、1V。最後のCCoSp1Vの入り口でバランスを崩し、軸がぶれまくってGOEマイナス。ステップはレベル4。
演技後、息を吸うように自然にウィンク☆ さすがアメリカ男子(笑)。こういうウィンク、日本男子にはなかなかできないわ。
せっかく良い演技だったのに、苦手なスピンでやらかしてしまった…(ため息)。最後の要素でミスが出ると、何となくプログラムが締まらないんだよね。
音楽表現は本当に魅力的な選手なので、あとはエレメンツの質と安定感を上げていければ。
フリー145.57、総合207.88。

8 Adam SIAO HIM FA アダム・シャオイムファ(フランス)
■SP順位:16,得点:64.11
■楽曲:Way Down We Go by Kaleo
■プログラム:△
4T+2Tのファーストでオーバーターン。3Aの予定(多分)が、シングルに。後半、4Tの予定がダブルになったので、もう一度4Tに挑戦し、転倒。<<が刺さった。3F+1Lo+2Aは着氷が乱れた。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
おお~、4Tを2本、しかも1本は後半に入れるという構成。クワドキング、ジュベさんがコーチだもんね。
音楽表現が個性的な選手なので、ジャンプやスピンが強化されればなぁ。フランス男子って(以下略)。
フリー111.48、総合175.59。

11 Conrad ORZEL コンラッド・オーゾル(カナダ)
■SP順位:15,得点:64.49
■楽曲:Big My Secret (from "The Piano" soundtrack) by Michael Nyman
Knowing the Ropes (soundtrack)
■プログラム:△
4Sの予定がダブルに。4Tはこらえた。後半の4T+2Tはファーストでお手つき、セカンドは着氷が乱れた。3Aの予定がシングルに。3Lz+1Lo+3Sの予定が、サードがシングルに。
スピンのレベルは2、3、3V。ステップはレベル2。
クワド3本、3A2本(しかも後半に4Tと3Aを1本ずつ)という、クリーンに決めたら高得点間違いなしの高難度ジャンプ構成だが、今回はミスが目立ってしまった。
曲想に合ったやわらかさや軽やかさがあまり出せていなかったように思う。矯正プロだったのかもしれないが、彼にはまだちょっと早かったのではなかろうか。プログラム前半の「ピアノ・レッスン」は、ジェイソン・ブラウンの傑作プロの記憶が真新しいので、どうしてもそのイメージを重ねて見ちゃうんだよね。
フリー121.44、総合185.93。

12 Joseph PHAN ジョセフ・ファン(カナダ)
■SP順位:14,得点:65.26
■楽曲:The Godfather
■プログラム:△
4Tはステップアウト。3Aはすぐ足をついた。3Fにeが。3Lzは着氷が乱れた。
スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル4。
4T2本、3A1本のジャンプ構成。そのうち、4T1本は成功。
終盤疲れてヘロヘロだった。彼の魅力は何といってもスケーティングの素晴らしさだと思うので、もそっと体力をつけて、最後までぐいんぐい~んと伸びるスケーティングを見せられるようになってほしい。
フリー145.65はPB更新、総合210.91。


●第3グループ
13 Roman SAVOSIN ロマン・サヴォシン(ロシア)
■SP順位:12,得点:65.36
■楽曲:Smuga Cienia by Wojciech Kilar
■プログラム:△
2A+1Lo+3Fの予定が、サードがシングルに。3Lzに!が。ジャンプに大きなミスはなかったが、着氷がきれいに流れるジャンプが少なく、加点のついたものが一つもなかった。
スピンのレベルは4、2、3。ステップはレベル3。
4T2本、3A2本という難しいジャンプ構成を破綻なくやり遂げたのだが、こうもジャンプで加点がとれないと、将来的に厳しいよなぁ。
フリー142.55、総合207.91で、どちらもSB更新。

14 Sena MIYAKE 三宅 星南(日本)
■SP順位:10,得点:67.98
■楽曲:Les Miserables by Claude-Michel Schoenberg
■プログラム:△
1つ目の3Aは転倒。3Lzに!が。2つ目の3Lzにeがつき、転倒。他のジャンプにも着氷の乱れがあり、減点されなかったジャンプは最後の2Aだけ。連続ジャンプが1つも入らず。
スピンのレベルは2、3、2。ステップはレベル4。
…今季一番良くない演技になってしもうた…(泣)。ジャンプのミスも痛いが、スピンのレベル取りこぼしも痛い…。でも、終盤のステップは素敵だった。丁寧に心を込めて演じているのが伝わってきた。
フリー106.68、総合174.66で、総合得点はPB更新。

15 Tomoki HIWATASHI 樋渡 知樹(アメリカ)
■SP順位:11,得点:67.85
■楽曲:Last Of The Mohicans (soundtrack) by Trevor Jones
■プログラム:△
4Tと3Aは着氷が乱れた。3A+2Tの予定が、両方シングルに。
スピンのレベルは4、2、4。ステップはレベル4。
一蹴りの伸びとスピードがほしい。中庭さんも、「スケーティングしているとき、足が滑っていないところが目立った」と話していた。全米ではもっと滑ってたと思うんだけどな~。
中庭さん曰く、「4分間が短く感じるほど、プログラムがおもしろい。つなぎにいろんな動きが入っている」とのこと。
フリー138.83、総合206.68で、どちらもSB更新。

18 Artur DANIELIAN アルトゥール・ダニエリャン(ロシア)
■SP順位:8,得点:69.15
■楽曲:Le temps de cathedrales (from "Notre Dame de Paris") by Richard Cocciante, performed by Alessandro Safina
La monture (from "Notre Dame de Paris") by Richard Cocciante
La sorciere (from "Notre Dame de Paris") by Richard Cocciante, performed by Garou, Daniel Lavoie
■プログラム:△
3F+2Tのフリップに!ついただけで、全てのジャンプをきれいに下りた。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
演技後、ガッツポーズ。かわゆい☆
FSに3Aを2本入れられるほどジャンプ力があるし、スピンも上手だし、ラインやポジションもきれい。表現面はまだちょっと淡白だけど、それはこれからどんどん良くなっていくだろう。今後の成長が楽しみでならない。
フリー149.61、総合218.76で、どちらもPB更新。

第3グループが終わった時点で、アルトゥール・ダーニリアン(ロシア)。


●第4グループ
19 Ivan PAVLOV イワン・パブロフ(ウクライナ)
■SP順位:4,得点:71.05
■楽曲:Blood Diamond (soundtrack) by James Newton Howard
■プログラム:○
3A+2Tのファーストでお手つき。
スピンのレベルは2、4、4。ステップはレベル3。
彼がこんなにジャンプ決めたの、久々に見た! 終盤のつなぎの表現、エモーショナルでめっちゃかっこよかったわ~。
彼の課題はエレメンツのGOE加点があまりつかないことだろうか。ミスが少なくても、得点があまり伸びないんだよね。あとスピード感がほしい。ゆっくり滑ってるように見える。
フリー135.33はPB更新、総合206.38。現時点で総合6位。

20 Sihyeong LEE イ・シヒョン(韓国)
■SP順位:5,得点:70.70
■楽曲:Take Me To Church by Hozier
From Eden by Hozier
■プログラム:△
3Aはオーバーターン。他にも着氷が乱れたジャンプが多く見られた。
スピンのレベルは3、3、4。ステップはレベル3。
後半ジャンプのミスが目立ってしまったが、繊細な表現ができるようになってきたと思う。
フリー124.15、総合194.85で、どちらもSB更新。現時点で総合8位。

21 Matteo RIZZO マッテオ・リッツォ(イタリア)
■SP順位:6,得点:70.24
■楽曲:Come Together by The Beatles
Let It Be performed by Air With Air Rising
Help! by The Beatles
■プログラム:○
3F+3Tはフリップに!が。3Lzと3Loの予定が両方ダブルに。
スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。自由自在に楽しそうに滑っていた。
オリンピックを経て、すっかりシニアのスケーターになったなぁ。エフォートレスでシームレスな演技だった。よく滑っていた。やわらかいタッチが素敵☆
フリー141.34、総合211.58。現時点で総合2位。

22 Mitsuki SUMOTO 須本 光希(日本)
■SP順位:3,得点:72.94
■楽曲:Les Miserables by Claude-Michel Schoenberg
■プログラム:△
2本目の3Aはステップアウト。3Lzは2本とも!が。2Aの予定がシングルになり、着氷が乱れた。他にも着氷がきれいに流れないジャンプが多く出てしまった。
スピンのレベルは4、3、2。CSSp3とFCSo2は回転がゆっくりになり、GOEちょいマイナス。
う~ん、何だか元気がなかったなぁ。ジャンプの着氷で踏ん張れない感じだった。どこか傷めてるんだろうか。
フリー126.57、総合199.51。現時点で総合8位。

23 Alexei KRASNOZHON アレクセイ・クラスノジョン(アメリカ)
■SP順位:1,得点:80.28
■楽曲:Nelle tue mani by Hans Zimmer, performed by Lisa Gerrard, Andrea Boccelli
冒頭の4Sで転倒したときに、どこかを傷めたらしく、演技を中断。うそ…マジか…SP1位で折り返したのに…優勝候補なのに…。
棄権。あんまりだ…(呆然)。

24 Alexey EROKHOV アレクセイ・エロホフ(ロシア)
■SP順位:2,得点:76.54
■楽曲:Piano Concerto No. 2 by Sergei Rachmaninov
■プログラム:△
この嫌な流れを止めてほしい。
4Sはオーバーターン。3A+2Tはファーストでこらえた。3Aはステップアウト。4Tの予定が、トリプルになり、転倒。3Lzに!が。
スピンとステップは全てレベル4。
感情の表出はあまり感じられなかったが、クラスノの棄権で出番が早まり、優勝のプレッシャーもある中、ミスはあったものの、大崩れすることなく踏ん張った。
フリー154.98、総合231.52。総合1位に確定。


◆総合順位
左から総合順位、名前、国名、得点、SP順位、FS順位の順に記されている。
1 Alexey EROKHOV RUS 231.52 2 1
2 Artur DANIELIAN RUS 218.76 8 2
3 Matteo RIZZO ITA 211.58 6 6
4 Joseph PHAN CAN 210.91 14 3
5 Roman SAVOSIN RUS 207.91 12 5
6 Camden PULKINEN USA 207.88 17 4
7 Tomoki HIWATASHI USA 206.68 11 7
8 Ivan PAVLOV UKR 206.38 4 8
9 Mitsuki SUMOTO JPN 199.51 3 9
10 Jonathan HESS GER 195.32 7 10
11 Sihyeong LEE KOR 194.85 5 11
12 Irakli MAYSURADZE GEO 186.98 9 15
13 Conrad ORZEL CAN 185.93 15 12
14 Mark GORODNITSKY ISR 180.43 18 14
15 Luc ECONOMIDES FRA 179.55 21 13
16 Nurullah SAHAKA SUI 177.75 13 18
17 Adam SIAO HIM FA FRA 175.59 16 19
18 Sena MIYAKE JPN 174.66 10 23
19 Younghyun CHA KOR 174.13 23 16
20 Petr KOTLARIK CZE 173.15 20 17
21 Donovan CARRILLO MEX 168.68 19 22
22 Gabriel FOLKESSON SWE 166.39 24 20
23 Micah Kai LYNETTE THA 166.00 22 21
WD Alexei KRASNOZHON USA (SP順位:1)


◆来季の出場枠
3枠:ロシア,アメリカ
2枠:イタリア,カナダ,ウクライナ,日本,ドイツ,韓国
クラスノが棄権してしまったので、「アメリカ男子が2枠に減ったらどうしよう」と青ざめたが、カムデンと樋渡くんが踏ん張ってギリ3枠獲得! よかった~。
日本男子は上位から数えて6番目に入ったので、来シーズンのJGP派遣枠は、7大会に1人ずつになるそうだ。今季と同じってことよね? よかった~。


◆総評
優勝はエロホフ。初出場にして初優勝おめでとう! FSは緊張でガッチガチに見えたので、心配したが、大丈夫だった。ロシア男子の世界ジュニア制覇は、2004年以来。とれそうでなかなかとれなかったんだよね~。

総合2位はダニエリャン。JGPのころは、「ちっちゃい! かわいい! 美少年!」と微笑ましく見守っていたが、あれよあれよという間に上達していった。初出場にして初表彰台、おめでとう!

3位はリッツォ。イタリア男子、初のメダルということで、みごと新たな歴史を作った。本当におめでとう! 連戦に次ぐ連戦で、やはり疲れが見えたが、それでも素晴らしい演技を見せてくれた。PCSがトップなのも納得である。

9位の光希くんと18位の星南くんは、ほろ苦デビューとなってしまったが、結果が良くても悪くても、シニアのトップで活躍する選手たちは、みなこの世界ジュニアを経て、大きく成長していった。彼らもきっとそうなってくれると思う。

クラスノの棄権は、ライストで見ていたこともあり、とてもショックだった。一日も早く怪我が良くなるよう、心から願っている。

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

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